テーマ:慧眼なる読者との対話

慧眼なる読者との対話(62)

 読者の皆様、『陽気な日曜日』は、このエピローグをもって全巻の終わりとなります。本当に長い間のお付き合い、ありがとうございました。  「プロローグ」においてオーギュストの死で始まり、「エピローグ」においてディマンシュの回復で終わるこの物語の枠組みというのは、死と再生を意識したものでした。  確かだと信じてきたものがいくつもいくつも失…
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慧眼なる読者との対話(61)

 読者の皆様、2005年12月より6年以上にわたって連載してきたこの小説も「第60話 夢の果てに」でついに最終回を迎えました。長い間のお付き合い、ありがとうございました。  主人公の死で終わる物語もたくさんあります。『レ・ミゼラブル』、『赤と黒』、『父と子』…。特に主人公が若くして理不尽な死を遂げる物語は、多くの人々の心にその主人公の…
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慧眼なる読者との対話(60)

 「第59話 真理との邂逅」では、アドルフは真理に出会いながらそれをつかみ損ね、ディマンシュはカミザールの闘いの総決算として新たな真理をつかみました。そしてアル、ガブ、シャルロットの三人は、真理の一端が示されただけなので、混迷をますます深めることになってしまいました。  さて、読者の皆様はいかがでしたでしょうか。ディマンシュがよもやこ…
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慧眼なる読者との対話(59)

 読者のみなさま、この小説も連載を始めてからもう五年が経過しました。長い小説でしたが、いよいよ最終局面に近付いています。長い間のご愛読ありがとうございます。そして、来年もまた最後までよろしくお願いいたします。  「第五十八話 自由への疾走」はいかがでしたでしょうか。シャルロットを味方に引き入れ、綿密な準備を整え、そしていくつかの幸運も…
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慧眼なる読者との対話(58)

 読者のみなさま、「第五十七話 抵抗の形」はいかがでしたでしょうか。フランスでユグノーから信仰の自由が剥奪されてから何年にもわたって、少数の先駆的な人々が迫害の犠牲になる状況が続き、そしてついに多くの住民が参加する闘いが巻き起こりました。それが前進し拡大していく時期にあっては、お互いに団結しようという気持ちがそれぞれにみなぎっていました…
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慧眼なる読者との対話(57)

 読者のみなさま、「第五十六話 虜囚」はいかがでしたでしょうか。すでに虜囚の身となっていたアルに加え、ディマンシュまでがこうして捕まってしまいました。身体的には自由であっても、精神的には様々な檻の中に閉じこめられている人々もいます。シャルロットも、ユグノーにとってもよかれと思って自分がやってきたことがことごとく正反対の結果を招いてしまい…
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慧眼なる読者との対話(56)

 読者のみなさま、「第五十五話 武勲詩の顛末」はいかがでしたでしょうか。ロランの死を描くのは私としても辛かったのですが、史実なので曲げるわけにはいきません。  『カミザール事典』を編纂したピエール・ロラン(Pierre Rolland)氏は「ロランことピエール・ラポルト」の項にこう書いています。「彼はカミザールの闘いの首領たちの中で最…
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慧眼なる読者との対話(55)

 読者のみなさま、「第54話 停戦の果実」はいかがでしたでしょうか。果実は宮廷側に全て奪われてしまったようです。ここまで追い詰められたカミザールにいったい何ができるのでしょうか。 「しかし、ヴィラール元帥にしても完全に思い通りの結果が得られたわけではないな。彼は“信仰の自由”を餌にカミザールをスペイン継承戦争に投入しようとしたのだ…
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慧眼なる読者との対話(54)

 読者のみなさま、「第53話 平和主義者」はいかがでしたでしょうか。ヴィラール元帥の戦略はカミザールの中に深い亀裂をもたらしてしまいました。はたしてどちらが正しいのか、それとも、どちらも間違っているのか、歴史の女神は誰に微笑むのか、いまのところまだ判定はくだされていません。 「ディマンシュの主張は、その当時とすればかなり先進的なの…
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慧眼なる読者との対話(53)

 読者のみなさま、「第52話 不幸は単独でやって来ない」はいかがでしたでしょうか。我らが主人公ディマンシュは命は助かったもののリヴェール神父によってプライドをずたずたにされ、彼の家で無駄に時を過ごしています。その間にアレクサンドルの裏切りは最悪のタイミングで発動し、カミザールは多くの人員と本拠地を失ってしまいました。 「“不幸は単…
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慧眼なる読者との対話(52)

 読者のみなさま、「第51話 血戦」はいかがでしたでしょうか。2ヶ月かけてのやや長い話になりました。この間、現実世界では未曾有の大災害が起こりましたが、この小説においても主人公たちはかつてない危機を迎えております。フランス海兵隊を破り、モントルヴェル元帥を退陣に追い込み、これまでにない勝利を勝ち取ったにもかかわらず、奈落の底に突き落とさ…
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慧眼なる読者との対話(51)

 読者のみなさま、「第50話 情欲の報い」はいかがでしたでしょうか。良い報いもあれば悪い報いもありましたね。 「悪い報いの方が圧倒的に多かったではないか。しかも、最後の事態はいったい何だね。」 「情欲に溺れるとこういう結果をも招くということです。え~、ところで、次の第51話は、開始する前に10日ほどお休みをもらって、3月11…
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慧眼なる読者との対話(50)

 読者のみなさま、久しぶりの小説の連載となりましたが、「第49話 黒幕」はいかがでしたでしょうか。今年もよろしくお願いいたします。 「今回も様々な“黒幕”を登場させたつもりであろうが、みんなダミーではないか。」 「“みんな”じゃないですよ。」  「シャルロットが自分を責めているのは自責の念からの思いこみだし、ディマンシ…
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慧眼なる読者との対話(49)

 みなさま、この第48話をもって『陽気な日曜日』の第4部を終了させていただきたいと思います。第1話の開始から数えると4年半にもなります。途中漫画の連載を挟みましたが、これだけ長期間お付き合いいただいている皆様に感謝いたします。また、最近読み初めてくださった方々にもぜひお礼を申し上げます。  1703年5月18日に、川で洗濯をしてい…
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慧眼なる読者との対話(48)

 読者の皆様、第47話はいかがでしたでしょうか。カトリックの側からすれば、せっかくカミザールの有力なメンバーが戦闘不能になっていたのに、非武装の女性たちに対してなした残虐行為の故に彼らをもう一度戦列に復帰させてしまいました。  1703年の枝の日曜日にモントルヴェル元帥が実際におこなった襲撃は実はニームの水車小屋におけるものだけで、そ…
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慧眼なる読者との対話(47)

 読者の皆様、第46話はいかがでしたでしょうか。ガブリエルからシャルロットに至るまで様々な女たちが活躍しました。 「シャルロットだけは春の日差しを予見させるが、他の女たちはやはり春の嵐を呼んでいるな。」 「シャルロットの努力もいつどういう形で実るかはわかりませんよ。各方面に最大級の嵐を巻き起こすのが彼女だったりするかもしれま…
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慧眼なる読者との対話(46)

 読者の皆様、第45話はいかがでしたでしょうか。たくさんの人間が悪夢に襲われていますが、一番悲惨なのは未だその悪夢から逃れられないディマンシュでしょうか。 「さて、今回はこの第45話がどうやって作られたのかという点を少々語りたいと思います。」 「どこまでが史実でどこまでが創作かという話だな。」 「ええ、読者の方から質問…
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慧眼なる読者との対話(45)

 読者の皆様、第44話はいかがでしたでしょうか。カミザールにとって宿敵とも言えるプール隊長を倒したのもつかの間、事態はより悪い方向に向かってしまったようです。おおぜいの仲間を失い、さらに事態を打開しようとしたディマンシュの様子までおかしくなってしまいました。しかし、ディマンシュが口にした「眠れない」という言葉がいかに深刻な状態を示してい…
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慧眼なる読者との対話(44)

 読者の皆様、第43話はいかがでしたでしょうか。  この話に登場するいくつかのエピソードは実話に基づいています。国王軍に変装したカミザールたちが食事のマナーが悪くて城主の奥方に正体を見破られてしまったことや戦利品として手に入れてきたものが役に立たない華美なシャツであったことなどがそうです。  それだけではなく、この物語で最も重要なエ…
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慧眼なる読者との対話(43)

 読者の皆様、第42話はいかがでしたでしょうか。1702年のセヴェンヌの反乱者に対して付けられた“カミザール”という呼び名は、このように侮蔑的な意味合いをもったものでした。(誰がそのように言い始めたのかは分かっていませんので、私の小説ではアドルフとプール隊長の会話から生まれたということにしておきました。)しかし、そうした呼び名をむしろ誇…
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慧眼なる読者との対話(42)

 読者の皆様、第41話はいかがでしたでしょうか。戦場ではほんのわずかな気負いや焦りや油断が死につながります。その峻厳な戦場の法則はラポルトをも例外とはしませんでした。彼の死はあっけないものでしたが、彼の死は残された若者たちに大きな影響を与えます。親の子どもに対する最後の教育は“親の死”だといわれますが、二十代が中心の若者たちの中で四十代…
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慧眼なる読者との対話(41)

 読者の皆様、第40話はいかがでしたでしょうか。ラポルトの元に若者たちが次々に結集してきました。シェーラ司祭襲撃事件の時は50~60人で、それからいったん半分に減りましたが、今や約100人に増えました。攻撃をしてはすぐ逃げるという戦法だけでなく、直接国王軍と対峙して大きな打撃を与えることもできるようになってきました。勢いに乗るラポルトの…
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慧眼なる読者との対話(40)

 読者の皆様、第39話はいかがでしたでしょうか。セギエの逮捕から拷問、処刑に至る状況は目撃者の証言や裁判の公式記録にある通りです。人間がこれほどまでの責め苦を同じ人間に与えることができるのかと思えば胸が痛くなります。その一方で、人間はそれだけの苦しみに耐え抜いて自分の尊厳を最後まで守り通すこともできるのだという実例も示されました。  …
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慧眼なる読者との対話(39)

 読者の皆様、第38話はいかがでしたでしょうか。彼らの行く手に希望があるのかないのか、今の時点ではわかりません。しかし「希望とは地上の道のようなもの」であるとするなら、ディマンシュが歩き出した以上、その道は形成されるはずだと思いたいものです。 「こんな思わせぶりな書き方で…。希望があるのかないのかはっきりさせてもらいたいものだな。…
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慧眼なる読者との対話(38)

 読者の皆様、第37話はいかがでしたでしょうか。この歴史的事件でディマンシュが何らかの役割を果たすのではないかと考えていた人にとっては当てが外れたかもしれません。現在ディマンシュはジャン・カヴァリエといっしょにジュネーヴからセヴェンヌに移動中です。ジャン・カヴァリエは御覧の通りこの事件に何の関わりもありません。彼と行動を共にしているディ…
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慧眼なる読者との対話(37)

 読者の皆様の非難の声が聞こえてきそうですが、これで第三部を終わらせていただきます。これまでも数多くの試練を書いてきましたが、登場人物たちに課せられた本当の試練はむしろこれからだと言えるかもしれません。   「アルがせっかく何年もかかってラテン語をものにしたというのに、もしかして、ご褒美はルール氏との握手だけというのではないだろうな…
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慧眼なる読者との対話(36)

 みなさま、年末のお忙しい時に、第三十五話までお読みくださってありがとうございました。心から感謝いたします。この連載も次の話で第三部を終えるところまで来ました。この第三部の終わりまでが、歴史上、「カミザールの乱」と呼ばれている事件のプロローグにあたります。 「本題にはいるまでに、これほど長い前置きがあろうとは。」 「でも、そ…
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慧眼なる読者との対話(35)

 みなさま、第34話はいかがでしたでしょうか。ポワーヴルがこのような最期を迎えるというのは最初から決めていたことでしたが、いざ、実際にその場面を書いてみると自分でも切なくなってきました。住民達にたいしては最後まで説教者らしく振る舞ったポワーヴルでしたが、マリエットに対しては一瞬目を伏せたところで、彼のマリエットに対する個人的な感情を示し…
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慧眼なる読者との対話(34)

 長期休暇をいただいての小説の再開でしたが、みなさま、第33話はいかがでしたでしょうか。ポワーヴルは元軍人で、短い間ですがフランスの国軍にいたのですから、その時の知り合いにばったり会ってしまう可能性は十分あるわけです。むしろ、それまでに、そういった知り合いに出会わなかったことの方が不思議なくらいです。彼らの年齢はどちらも三十過ぎ。つまり…
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慧眼なる読者との対話(33)

 連日の猛暑にもかかわらず、第32話まで読んでいただきましたみなさま、ありがとうございます。ロランとマルトは無事に結婚にまでこぎ着けました。皆様、応援ありがとうございます。 「それにしても、平民の男が貴族の女性と結婚するという話が二つも出てくるとは、どういうことだね。」 「すみませんね。一番初めにアルとシャルロットの話を考え…
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