慧眼なる読者との対話(31)
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作成日時 : 2008/05/31 09:42
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第30話までお読みいただいた皆様、ありがとうございます。ジュネーヴ学院の学生としてはぱっとしなかったポワーヴルがいよいよ本領発揮といったところです。彼は本番に強いタイプだと言えるでしょう。
ロランはせっかくのポワーヴルの説教を聞く精神状態にはなかったのですが、それでも、彼が抱えている問題は一歩前進したようです。
それにしても気になるのはアルです。普段は優しく冷静なアルが、珍しくよからぬ心理状況に陥っています。マゼルが心配するのも無理はありません。
次回は「第31話 迷える子羊たち」です。牧者たるポワーヴルはその任務を首尾よく果たすことができるのでしょうか。
「『たち』と複数形になっているということは、アル以外にも『迷える子羊』がいるということなのだな。」
「その通りです。ロランも当然そうですが、他にもどんどん増殖していくかもしれませんよ。」
「せっかくポワーヴルが説教者としてやってきたのに、事態はむしろ悪化するということなのかね。」
「これを悪化と捉えるべきか。それとも新しい事態を切り拓く契機になるのか。今は、それは各人各様の経過をたどることになる、としか言えませんね。」
第30話に関する覚書
時
1696年5月
場所
アルの部屋
ジュネーヴ学院
ジュネーヴとフランスの国境
コルネリー家の門の前
セヴェンヌの岩山に囲まれた荒れ地
登場人物
アルベール・ブライユ(アル)…ユグノーの青年。ジュネーヴから説教者を招聘する計画に積極的に関わっていた。
ディマンシュ・ブライユ…ユグノーの青年。アルの従兄。ジュネーヴ学院で修学中。説教者招聘計画に志願するが、審査で落とされる。
シブレット…ディマンシュの学友。説教者招聘計画に志願するが、審査で落とされる。
ポワーヴル…ディマンシュの学友。説教者招聘計画に志願し、その能力が見込まれて審査を通過。セヴェンヌで説教者として活躍する。
レフォール師…ジュネーヴ学院の教師。黒ひげでかっぷくがいい。規則にうるさい。
セルリ師…ジュネーヴ学院の教師。白ひげでやせている。学院で最も権威がある。
ガトー師…ジュネーヴ学院の教師。学院で最高齢。少々認知症の気がある。
その他のジュネーヴ学院の教師たち、ジュネーヴ市民の代表者たち、学生たち
ジャン・マシップ…ジュネーヴとフランスを行き来する非合法の「運び屋」
マクシミリアン…セヴェンヌのユグノーの貴族コルネリー家の門番
ジャン・カヴァリエ…ユグノーの少年。アンデューズのパン屋の小僧。アル、マゼル、ロランの友人。
ロラン…本名はピエール・ラポルト。ユグノーの青年。アンデューズの街角で出会った娘のことが忘れられない。ひょっこり、祈祷会で出会う。
マゼル…ラコンブの農場で働くユグノーの青年。ロランの古くからの親友。
マルト・ド・コルネリー…ユグノーの貴族コルネリー氏の長女。
ジャックリーヌ…コルネリー家の姉妹のお付きの老婦人。
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