第30話 荒野の説教者-12
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作成日時 : 2008/05/12 07:44
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この決定はすぐに学生たちの間に知らされた。選考過程については何も告げられず、ただ結果のみが貼り出されたのであった。その結果は学生たちに波紋を投げかけた。ポワーヴルのみが選ばれたことで、不審に思う者も大勢いた。
シブレットはこの結果を最も素直に受け入れた人物の一人であった。彼はディマンシュが選ばれなかった以上、自分が選ばれなかったのは当然であると納得した。さらに、ポワーヴルが選ばれたことについても、彼は選考の人に当った人々の眼力に敬服した。彼もまたポワーヴルの能力には一目置いていたからであった。
しかし、グランデやフェーヴのような学生は、最も成績不良のポワーヴルが選ばれたことで、結局この事業は学園の中の出来の悪い学生を厄介払いするための口実だったのではないかとささやきあった。
さて、ディマンシュはといえば、掲示物を一瞥した後、表情を変えることなく、そのままその場から静かに立ち去っていった。しかしながら、袖の先から垣間見えた彼の手がかすかに震えているのをポワーヴルは見逃さなかった。
ポワーヴルはこの結果を最も意外に思った一人であった。彼はすぐに追いかけて行き、ディマンシュと言葉を交わそうと思った。しかしながら、その矢先に教師たちに呼び止められてしまい、それを振り切ることはできなかった。
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