陽気な日曜日

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 第30話 荒野の説教者-11

<<   作成日時 : 2008/05/11 09:53   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 しかし、ここで、セルリ師がガトー師の言葉の後を引き取った。
「確かに、ガトー師のおっしゃるとおりです。私もまたかの二人がいっしょに連れ立って歩いているところを見たことがあります。およそ自分にできないことはないというような顔つきをしているブライユ君が、その時だけは困惑の表情を浮かべながらポワーヴル君と何か話しておりました。私は彼のそんな顔を見るのは初めてだったので印象に残っておりますが、何か偶然的な一度きりのものと考えていました。しかし、それが常態であったとすれば、確かにポワーヴル君の能力は並々ならぬものがあります。そして、それを見抜いたジュネーヴ学院の最長老ガトー師の眼力にあらためて敬意を表するとともに、自分の至らなさに心砕かれる思いであることを表明いたします。」
 セルリ師の話は、会議の流れを変えた。
「現地ではフランス国王が武装させた兵士とも闘わねばなりません。それはいかなる手段によってなされるべきなのでしょうか。武器に対しては武器なのでしょうか。いいえ、私たちはあくまでも彼らの魂の武装を取り除かねばならないのです。そうした意味で、私はそのようなことのできる能力を持った人物として、ポワーヴル君こそがこの任務にふさわしい人物であると考えます。」
 会議は満場一致で結論を確定させた。会議の出席者はみな満足のいく結論を出すことができて安心し、そして、ガトー師はまた幸せそうな表情で居眠りをし始めた。

設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文