|
これでこの騒動が終わったと見るや、見物人は三々五々帰っていった。広場に残ったのは、ロランたち四人だけであった。ロランはひどく憔悴し、しょげていたが、縄をほどいてもらいながら、やがて、ぽつり、ぽつりとしゃべりだした。 「すまねえ…。本当に…。こんなにみんなに迷惑をかけることになるとは、思ってもみなかった…。」 「いやあ、まったくあの男の強さには驚いたぜ。いやはや、おれは今まであんな強いやつに出会ったことがなかった。ロラン、おまえ、あんなやつに勝負を挑んだのか。すげえじゃねえか。」 マゼルが妙なほめ方をしたので、ロランは実際に起こったことについて話しそびれてしまった。そのかわり、ロランはジャンの態度に心底感銘を受けたことを口にした。 「いや、本当にすごいのはジャンだ。おれは正直言ってこれまでジャンのこと見くびっていたよ。しかし、ジャンがあそこで頑張ってくれたおかげであの男もこれ以上のことをせずに帰っていったんだ。ジャン、ありがとう!」 「ううん、ロラン。おれ、自分がまだまだ弱虫だってわかってるんだ。さっきだって、一番に向かっていったのはマゼルだし、あいつに堂々と話ができたのはアルだった。あいつに怒鳴られた時、しょんべんちびりそうなくらい怖かったよ。…でも、おれ、なんとか逃げずに居れたよね。おれ…、少しは強くなったかな?」 ジャンの問いかけに周囲の三人は顔をほころばせながらうなずいた。 「さあ、これでロランも復帰だ。おれが証人になってラポルトさんに話してやるよ。」 アルが言った。 「そうだな。お前の親父さんも心配してるからな。早く家に帰ったほうがいいぜ。」 マゼルも言った。 ロランは長い間の緊張が解け、へたへたと座り込んでしまった。 「ロラン! 大丈夫か!」 みんながロランの身体を心配した。 「いや、ちょっと腹が減っただけだ。昨日からパン一切れと山羊の乳一杯しか口にしてないんだ。」 ロランがそう言うと、アルが大きな袋を持ってきた。そこにはデュプランの店から預かってきた菓子が入っているのだった。 |
| << 前記事(2008/04/27) | トップへ | 後記事(2008/04/29)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
大事なお菓子、て言うか大事な商売道具、食べちゃっていいんですか?と思いましたが、なんかアンパンマンのようだな〜と今思います。お菓子をあげると仮定した場合です。でも、その仮定が仮定でなくなると思います。 |
表裏 2008/04/28 22:00 |
今度はドラえもんネタですか。 |
アッキー 2008/04/28 23:28 |
表裏さん、ご心配ありがとうございます。でも、もともとジャンを連れ出すための方便でもあったわけですから、アルがいいと言えばいいんじゃないでしょうか。 |
すずな 2008/04/29 08:11 |
アッキーさん、もしかして「アンパンマンネタ」と書こうとしたのではないでしょうか? 弘法も筆の誤り。アッキーもキーのミス。 |
すずな 2008/04/29 08:18 |
あれ? |
アッキー 2008/04/29 15:45 |
アッキーさん、私もよくあることです。特に人のコメント欄は訂正できないので、自分でも変な文章を投稿してしまっていることがありますね。 |
すずな 2008/04/30 07:56 |
| << 前記事(2008/04/27) | トップへ | 後記事(2008/04/29)>> |