陽気な日曜日

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help リーダーに追加 RSS 第28話 尋ね人-6

<<   作成日時 : 2008/03/06 10:48   >>

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 一方、こちらはアンデューズの西方にあるラサールの村である。アンデューズから徒歩なら三、四時間はかかるが、馬車なら一時間ほどの距離である。この村にコルネリーという貴族の屋敷がある。コルネリー氏は新改宗者の中でも、実のところ心からの改宗者ではなかった。カトリックの教会のミサに行くこともなく、今もひそかに屋敷内で聖書を読み、詩編歌を歌っていた。
 コルネリー氏には二人の娘があった。一人はマルトという十七歳になったばかりの娘で、もう一人はカトリーヌという十三歳の少女である。娘を持つ父親の例に漏れず、コルネリー氏は娘の結婚について気をもみ始めていた。しかしながら、厄介な条件がいくつか重なっていた。つまり、貴族であること、本心からの改宗者ではないこと、可愛がって育てた娘にふさわしい容姿、人柄をもった人物であること、そして、息子のいないコルネリー氏にとってはこれが一番重要な条件なのだが、婿に来てくれる者であることであった。
 しかし、ユグノーの若い冒険心に満ちた貴族は、そのほとんどがナントの勅令が廃止された一六八五年かその前後に国外脱出の道を選び、国内に残っている貴族は、不在者としてその財産を国庫に没収されることを恐れる年を食った優柔不断の者が多かった。コルネリー氏自身も実のところ、財産の没収を恐れてフランスにとどまっているのであった。コルネリー氏は、いずれかの条件を犠牲にして妥協しなければならなかったのだが、そうする踏ん切りがつかないままずるずると過ごしているのであった。そして、このような生活から必然的に出てくる愚痴の聞き役は彼の妻が勤めていた。

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