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まだ処理されていない羊の毛の入ったいくつものかごに囲まれて、ロランは梳き櫛を持った手を機械的に動かしていた。羊の毛の梳き櫛というのは、大きめのおろし金のような形の木の板の片面にハリネズミの背のようにびっしりと針をつけたものである。それを両手に一つずつ持って、その間に羊の毛を挟み、梳き櫛の一つを一定方向に動かして使用する。単純な作業ではあるが根気が必要である。 しかし、マゼルが見るに、ロランは根気どころか、正気さえも失っているように見受けられた。マゼルの呼び声にもまったく反応せず、魂の抜けたような顔で手を動かしていたかと思うと、突然持っていた道具を放り出し、頭を抱えて苦しそうなうめき声をだしながら地面にひれ伏したかと思うと、そのままのたうち回りだしたのである。 「おい、どうしたっていうんだ。」 マゼルはロランの元に駆け寄り抱き起こした。 「うおあ…、あがががあ…。」 ロランはまだ奇妙なうめき声を発し続けていたが、ようやくマゼルに気が付くと、さっきまでの奇妙な振る舞いを忘れたかのように、落ちていた道具を拾い上げるとまた仕事の続きに取りかかり始めた。そして表情のない顔でマゼルを見ると、こう言った。 「あ、マゼルか。何しに来た。」 「何しに来たじゃねえだろ。アンデューズには、いったいいつ行くんだ?」 |
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狂えるオルランド? |
アッキー 2008/03/02 20:51 |
アッキーさん、そうですねえ。ロランの正気はいったいどこに行ってしまったんでしょうか。 |
すずな 2008/03/03 10:36 |
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