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第26話までお読みいただいた皆様、本当にありがとうございます。第三部が始まって、一つ目はジャン・カヴァリエ、二つ目の物語ではマゼルが重要な人物として登場してきました。「手と手」というのは、仲間になるという意味で手を結び合うわけではなく、単に腕相撲の勝負を意味していました。しかも男同士が喧嘩をすれば友情が芽生えるという「お約束」に反して、二人の仲はまだまだ険悪そのものであり、第三の人物ロランの登場によって話はさらに危険な方向に進んでしまいました。 三つ目の物語になる「第27話 ロラン、またはオルランド」では、このロランについて多くが語られる予定です。どうぞよろしくお願いいたします。 「『オルランド』とは、『ロラン』のイタリア語での言い方だが、どうしてわざわざイタリア語で言い換えるのだ? 今度はイタリアが舞台になるとでも言うのかね。」 「話せば長いことながら…。」 「また前置きが長くなりそうだな。」 「そうなんですよ。実は、中世フランスの武勲詩『ロランの歌』とイタリアルネッサンス時代に書かれたそのパロディ『恋するオルランド』と『狂えるオルランド』を紹介しようと思っているんですけどね。」 「そんなにたくさん紹介する本があるなら、『読書案内』にでもしたらどうだね。」 「なんてすばらしい考え! そのアイディアいただきです!」 「…というわけで、今回の『慧眼なる読者との対話』は、ここまでにさせていただき、あとは…。」 「それはあんまり手抜きではないかね。せめてどうしてそれらの物語を紹介しなければならないのか、その理由ぐらい述べておくべきであろう。」 「は、はい。実はですね。第26話の最後に登場した青年は『ロラン』というあだ名がついているのですが、本名はピエール・ラポルトと言います。彼が『ロラン』と名乗っているのは、たぶん『ロランの歌』に登場する武勇に優れた悲劇の騎士ロランにちなんだものだと思っていたら、『狂えるオルランド』にちなんだものだということがわかったんです。というわけで、彼のあだ名の由来を説明するためには、この本を紹介しようと思うわけですが、この本は『ロランの歌』のパロディなので、順序から言えばまず原作を紹介し、それからパロディの方を紹介するつもりです。」 「で、どっちの方が面白いと思うのだね。」 「まあ、それは人それぞれですが…。私は断然後者ですね。騎士や姫や魔法使いがヨーロッパ中を右往左往するしっちゃかめっちゃかな物語なんですよ。あらすじをつかむのにたいへん難儀しますが、いったんはまるとその面白さは『ロランの歌』の比ではありませんね。」 …というわけで、「春を待つ読書案内」の方もよろしくお願いいたします。 第26話に関する覚書 |
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