|
第21話までごらん下さった読者の皆様、ありがとうございます。次は、「第22話 歌の中の歌」です。二人の結婚式はどのように執り行われるのでしょうか。普通の結婚式とはひと味違うディマンシュ流のやり方をとくとごらん下さい。 「『歌の中の歌』とはいったい何の歌のことだね?」 「そういう質問が出てくるとは思っていました。それは旧約聖書の『雅歌』のことなのです。日本語の聖書では『雅歌』と訳されているのですが、ラテン語では“Canticum canticorum”、フランス語では“Cantique des cantiques”、英語では“Song of songs”、すなわち直訳すれば『歌の中の歌』というわけです。」 「つまり、“男の中の男”という言葉が“数ある男たちの中で最もすばらしい男”を意味しているように、“歌の中で最もすばらしい歌”という意味なのだな。これを“雅(みやび)な歌”と訳すのは相当な意訳だ。」 「神への愛を象徴的に表現したものだという解釈もあるそうですが、わたしは、率直に言って、この歌は男女の性愛の悦びを素直に描いた歌にしか見えませんね。」 「例えば、どんなふうに描かれているのかね。」 「わたしが適当な所を引用すると、ディマンシュ君に怒られそうですからやめておきます。彼は彼なりに引用したい個所があるようです。その邪魔になってはいけませんので…。あ、今回はいたって真面目な話ですよ。」 「わざわざ、そう言うところが怪しい。」 「(なぜ信じてもらえない?)それよりも、この歌が、キリスト教のどの派でも正統な文書として収録されているのというのは、興味深いですね。キリスト教というとなんとなく禁欲主義的なイメージがありますが、この歌には禁欲主義的なところはまったくありません。」 「そういう歌を持ち出す意味は何だね?」 「それはもちろん、第22話がアルとシャルロットの結婚式だからですよ。結婚するのに禁欲主義ではよくないですからね。さらに言えば、≪およそ人間に関することで私に関係のないことは何一つない≫という言葉を信条としているモンテーニュの『随想録』も重要な役割を果たすことになっています。ね、とっても真面目な話でしょ。」 「だから、なぜわざわざ強調する?」 第21話に関する覚書 聖書は性についてどう教えるか―「雅歌」に学ぶ
|
| << 前記事(2007/08/31) | トップへ | 後記事(2007/08/31)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
中学時代、カトリックの聖書を読んでいましたが、この雅歌を読むときはそれこそドッキドキでしたね。これって聖書だよね?ほんとに聖書だよねって感じ? |
クロ 2007/08/31 17:47 |
クロさん、中学生にとっては、ほんと、ドッキドキですね。いや、大人にとってもです。当時の人々にはどんなふうに受け止められていたのでしょうか? |
すずな 2007/09/01 08:31 |
| << 前記事(2007/08/31) | トップへ | 後記事(2007/08/31)>> |