陽気な日曜日

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help リーダーに追加 RSS 慧眼なる読者との対話(19)

<<   作成日時 : 2007/06/30 09:03   >>

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 第18話まで読んでいただきましたみなさま、ありがとうございます。二人の運命は今後どのように展開するのでしょうか。次の「第19話 かんせい」では意外な展開が待ち受けています。

「“かんせい”とはいったい何だね?」

「本当は漢字なんですが、このブログは振り仮名をつける機能がないので、とりあえず読み方だけを示しておきました。題名の後にいちいち後に括弧書きでふりがなをつけるのもわずらわしいので、ここで済ませておこうと思いまして。」

「怠慢きわまる作者だ。読み方を示す必要があるということは、“完成”や“歓声”といったものではなさそうだな。」

「葉書でもなければ飛行機が飛ぶわけでもないので、“官製”や“管制”でもありません。」

「ずばり、“喊声”であろう。闘いを前にした鬨(とき)の声だ。二人が一緒になるための大いなる闘いが始まるということだろう。」

「この小説の長期的な視点からすれば、その考えは悪くありませんが…。まあ、明日をお待ちくださいませ。」

「ふむ。それでは、クリストフという名前の意味の方を説明してもらおう。もしかして、ロマン・ロランの小説『ジャン・クリストフ』にちなんだのかね。」

「いいえ、その『ジャン・クリストフ』の名前の由来になっている中世の聖クリストフォロス伝説の方です。昔々、あるところに、橋のない川の渡し守をしている力持ちの巨人がいました。そこへ小さな子どもがやってきました。巨人はその子を肩に乗せて川を渡り始めましたが、その子どもがなぜか次第にとてつもなく重くなってくるのです。」

「その子どもの正体は子泣きじじいかね。」

画像「え〜、(実は私もそう思ったのですが、)あいにくそうではありません。無事に向こう岸に運ばれた子どもは、実は自分はキリストであり、自分の重さは全人類の罪の重さであると述べ、これからは『クリストフォロス(キリストを背負う者)』と名乗るよう巨人に告げたといいます。このような伝説を持つ聖クリストフォロスは、旅人の苦難を救う守護聖人として信仰されています。この守護聖人がモデルなのですから、クリストフは苦難の旅路へ乗り出そうとする二人にとって、守護者としての役割を果たしているというわけです。もちろん、クリストフはただの人間で、特に超能力を持っているわけではありませんが、何事にも動じない院長の絶大な信頼を勝ち得ているという点では、余人には真似のできない特殊能力の持ち主だと言えるかもしれません。また、目が見えないことで、他の感覚が鋭くなっている点も記憶にとどめていただきたいところです。」

「キリストを背負う聖クリストフォロスか。まさしく縁の下の力持ちというところだな。」

「私はこういう役回りの人物がとても好きなんですよ。」

絵は、ホセ・デ・リベラ(スペインの画家1591〜1652)による聖クリストフォロス

18話に関する覚書

1694年春
場所
救貧院
ルール家の屋敷
教会の書庫
登場人物
シャルロット・ド・ルール…カトリックの貴族の娘。ユグノーの青年ディマンシュに恋をし、失恋したが、その従弟アルの魅力に気づく。アルに会うために救貧院で病人の世話をする。
アルベール・ブライユ…シャルロットが従兄のディマンシュを愛していることを知りつつ、少年の頃から彼女を愛していたが、ついに彼女の心をつかむ。
ルール氏…シャルロットの父親。心労が重なってふせっている。
クリストフ…救貧院で働く下男
救貧院の院長
救貧院の病人たち
「エスプリ」と呼ばれる男

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
クリストフの名の由来がよくわかり、タイトルについても納得しました。
ヒッピー
2007/07/01 00:31
ヒッピーさん、宿題をやっとやり遂げて、先生にはんこをもらえた気分です。
すずな
2007/07/01 07:25
ロマンロランの名前が出るブログなんて、すずなさんのブログくらいです。素晴らしい。ローランド・ボックの名前が出るブログも私くらい。欧州最強のプロレスラー。知らないか。
沢里尊
2007/07/01 19:18
沢里さんは、ユゴーやトルストイのみならず、ロマン・ロランもご存知でしたか。『ジャン・クリストフ』や『魅せられたる魂』のようなシリアスな大長編が有名ですが、陽気でたくましくユーモラスに満ちた庶民を描いた『コラ・ブルニョン』のような作品もあります。第一次世界大戦が勃発した時はたまたまジュネーヴに旅行中だったのですが、これまで「平和」を口にしていた政治家までが次々と戦争に賛成していくのを目にし、大いに失望すると同時に、自分自身が平和を呼びかけることを決意しました。作家として、人間として、尊敬する人物の一人です。
ローランド・ボック…、単に知らないと書くのも芸がないので検索してみました。「地獄の墓堀人」という異名があるんですね。すごい。
すずな
2007/07/02 12:04

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